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2022.06.30工場・倉庫における熱中症対策・暑さ対策⑫ 熱中症対策まとめ7選+1
⇒熱中症対策・暑さ対策③ 熱解析計算例<劣化した金属屋根、窓面積が広い倉庫>
⇒熱中症対策・暑さ対策⑥ アルミ遮熱シート長期効果検証その1
⇒熱中症対策・暑さ対策⑦ アルミ遮熱シート長期効果検証その2
⇒熱中症対策・暑さ対策⑪ 比較実験(遮熱塗料とアルミ遮熱シート)
工場・倉庫の熱中症対策・暑さ対策⑫ 熱中症対策まとめ7選+1
太陽日射により工場倉庫の屋根が熱くなっていませんでしょうか?
下の写真は、とある倉庫の中をサーモカメラで映したものです。
屋根だけが異常に熱くなってしまっていることがわかるかと思います。
こういうケースはまれというわけではなく、一般的な工場倉庫ではよくある光景です。
このようなケースでは、屋根が熱源となってしまっており、
室内が結果として熱くなってしまう。
クーラーが入っているところにおいても、能力以上の熱量が侵入してくれば
クーラーが効きにくくなってしまうということになります。
このようなケースでの熱中症対策としては以下が挙げられます。
①屋根の温度上昇を抑制すること
②屋根からの放射熱をカットすること
③熱い空気を外へ出すこと
以下で順に説明していきます
①屋根の温度上昇を抑制する
①ー1 太陽日射を遮蔽する
折半の屋根などに、空気層を設けて遮蔽材を施工する
①ー2 太陽日射を反射する
屋根の上に、高反射率塗料などを施工することで、太陽日射を効果的に反射する
①ー3 屋根材を直接冷却する
屋根の上に、散水などで直接冷やす
いずれの手法も屋根温度上昇を抑制するには有効でありますが、外施工のため、
台風、強風、紫外線、汚れなどの外的要因が懸念となる場合があります。
加えて、屋根の温度上昇は抑制されるが、温度上昇を完全に抑えるわけではないので、
屋根自体の温度が上がります。
そのため、屋根からの熱放射は止まらない結果となります。
この後に説明する断熱材か低放射材と組み合わせることで、より効果がアップします。
②放射熱をカットする
②ー1 屋根からの放射熱を遮蔽する
屋根下に低放射材を設けることで、熱くなった屋根からの放射をほぼ遮断する。
考え方として、low-E複層ガラスと類似の原理となり、遮熱断熱となります。
アイベック千葉営業所の倉庫でも低放射材として
アルミ遮熱シート「キープサーモウォールスペシャル」を用い、施工しております。
空気層断熱と、屋根からの放射を低放射材でカット、さらには低放射材から室内への放射も
低放射となることから、トリプルでの効果の手法となります。
熱侵入抑制効果は抜群によく、省エネ効果も優れる手法です。
アイベック千葉営業所において、実際に施工した時の温度効果を以下の動画で説明してます。
②ー2 屋根材の断熱化
屋根下に断熱材を施工することで、熱の侵入を遅らせ、屋内への放射をカットします。
断熱材を厚くするほど、効果抜群となり、省エネ効果も優れます。
ただし、どれだけ厚くしてもいいわけではなく、厚くすればするほど屋根構造の耐荷重を
気にしないといけなくなり、コストも当然高くなっていきます。
一方、断熱材を薄くしてしまうと、断熱材自体が熱くなってしまい、断熱材からの熱放射が
懸念となる場合があります。
③熱い空気を外へ出す
③ー1 クーラー(空調)
熱気を排除し冷気を給気することで、温度低減に抜群の効果となります。
欠点としては、電気代が莫大にかかってしまうことと、
屋根自体は熱いため、屋根からの熱放射は全く抑えられないことが挙げられます。
屋根からの侵入熱量カット、断熱を併用して行うことで、クーラーがより効くようになり、
省エネにもつながります。
③ー2 換気ファン
クーラーと比較して低消費電力で、熱気を排除可能となります。
欠点としては、屋根自体は熱いため、屋根からの熱放射は全く抑えられないことと、
外気を取り入れるため、外気温が高いと、効果が得にくいこととなります。
クーラー同様、屋根からの熱放射カットとの併用が効果的となります。
体感温度を下げるには?
これらの手法に加えて、さらに体感温度を下げるにはということで、
大型シーリングファンを紹介いたします。
「YUEIファン」は、でっかい扇風機で、大風量、省エネ、高品質が特長となります。
アイベック千葉営業所において実際に施工した時の様子を以下の動画で説明してます。
工場倉庫における熱中症対策まとめ
①屋根の温度上昇を抑制する対策として、太陽日射を遮蔽するタイプは、強風、豪雨により
遮熱材が飛ばされる危険性があり、効果が高いですが、持続性に懸念となります。
②太陽日射を反射するタイプは、効果は高いですが、経年による汚れ、劣化が懸念となり、
定期メンテナンスが必要となります。ただし、屋根材が鉄素材、スレート材であれば、
必ず定期メンテナンスは必要となり、その際に高反射率塗料は有効となります。
③屋根材を冷却するタイプは、運用費、維持費、藻対策が懸念となります。
④屋根からの放射熱カットするタイプは、効果十分で、懸念されるところはほとんどありません。
⑤断熱材は、厚くするほど効果的ですが、屋根の耐荷重とコストが懸念となり、逆に薄くすると
効果が少なくなり、断熱材が熱くなり、断熱材からの熱放射が懸念となります。
⑥クーラーは、効果は最も優れますが、運用費、維持費が異常に高く、屋根自体は熱いままなので、
屋根からの熱放射を抑制できないことが懸念となります。
⑦換気ファンは、外気からの給気となるので、外気温が高いときは効果が得にくいことと、
屋根自体が熱いままなので、屋根からの熱放射を抑制できないことが懸念となります。
本内容については、以下のYouTube動画で説明を行っております。参考にしてください。
以下の動画、リンクもご参照ください。
アイベック千葉営業所を見学したい方は、歓迎いたします。
工場・倉庫の熱中症対策・暑さ対策でお困りの方は
熱計算、対策、施工見積もりの相談まで
是非、株式会社アイベックまでご一報ください。
関口(eyebec236@eyebec.co.jp)
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